2017年 03月 28日
Sonar の調弦とリズム |
来月に初来日ツアーを行うスイスのバンド Sonar (ソナール)は特殊な調弦を使って演奏する。トライトーン(三全音)といい、音楽用語で "diabolus in musica"(ラテン語で「音楽の悪魔」)とも呼ばれている。厳密な定義としては「隣り合う三つの全音からなる音楽的インターヴァル」とされる(全音とは半音二つ)。京都府総合教育センター北部研修所のサイトの説明がわかりやすい。
Sonar の調弦
二人のギタリスト : C - F# - C - F# - C - F#
ベーシスト : C - F# - C - F#
一番下の C 音(ド)は通常の調弦の E 音より低くチューニングされる。Sonar の調弦は通常ピアノなどで使われる平均律とは異なる。詳しくはメンバーの Stephan Thelen が説明している文章をご覧いただきたい(英文)。ここにはピタゴラスを引用するバンドの哲学も書かれていて興味深い。
リズムも普通ではない。多数のリズムパターンが重なり合うポリリズムとイソリズム(辞書的には「旋律を、一定の繰り返しリズムに埋め込み、それを楽曲の基礎とする手法」)を変拍子で演奏することが多い。
実際の演奏をご覧いただきたい。
Barracuda でのライヴ
2014年 4/24、スイス、チューリッヒにあるクラブ Exil(Nik Baertsch も経営者の一人)でのライヴで収録した映像 曲は "Twofold Covering"
Sonar featuring Andi Pupato - Orbit 5.7 Andi Pupato Remix (Official Music Video) 元 Ronin メンバーのパーカッション・プレイヤー Andi Pupato が特別参加
漫然と聴いてしまうと、単純な繰り返しのように聴こえてしまう。かなり注意して耳を澄ましながら集中すると、錯綜するリズム・パターンが浮かび上がってくる。いわゆるロックやポップなどのメロディ―ラインを追いかける聴き方は通じない。このあたりはECMレーベルからアルバムをリリースしている Nik Baertsch のバンド Ronin 同様だ。
Sonar 日本ツアー詳細
Sonar の二人のギタリストは以前 King Crimson の ギタリスト Robert Fripp が主宰していた Guitar Craft のメンバーでもあった。世界各地でいろいろな形態で結成され演奏活動が行われたこのプロジェクトでは普通のギターとは違う調弦が採用された。これはRobert Fripp が開発したもので New Standard Tuning と呼ばれる。詳細は 英文 Wikipedia をご覧いただきたい。
普通、変則チューニングは「変則」の名のとおり、時折り使われるものだが、Sonar ではトライトーン・チューニングが「普通」の調弦方法となっている。
ツアー開始まであと三週間だ。音楽最前線を目撃できる。
Sonar の調弦
二人のギタリスト : C - F# - C - F# - C - F#
ベーシスト : C - F# - C - F#
一番下の C 音(ド)は通常の調弦の E 音より低くチューニングされる。Sonar の調弦は通常ピアノなどで使われる平均律とは異なる。詳しくはメンバーの Stephan Thelen が説明している文章をご覧いただきたい(英文)。ここにはピタゴラスを引用するバンドの哲学も書かれていて興味深い。
リズムも普通ではない。多数のリズムパターンが重なり合うポリリズムとイソリズム(辞書的には「旋律を、一定の繰り返しリズムに埋め込み、それを楽曲の基礎とする手法」)を変拍子で演奏することが多い。
実際の演奏をご覧いただきたい。
Barracuda でのライヴ
2014年 4/24、スイス、チューリッヒにあるクラブ Exil(Nik Baertsch も経営者の一人)でのライヴで収録した映像 曲は "Twofold Covering"
Sonar featuring Andi Pupato - Orbit 5.7 Andi Pupato Remix (Official Music Video) 元 Ronin メンバーのパーカッション・プレイヤー Andi Pupato が特別参加
漫然と聴いてしまうと、単純な繰り返しのように聴こえてしまう。かなり注意して耳を澄ましながら集中すると、錯綜するリズム・パターンが浮かび上がってくる。いわゆるロックやポップなどのメロディ―ラインを追いかける聴き方は通じない。このあたりはECMレーベルからアルバムをリリースしている Nik Baertsch のバンド Ronin 同様だ。
Sonar 日本ツアー詳細
Sonar の二人のギタリストは以前 King Crimson の ギタリスト Robert Fripp が主宰していた Guitar Craft のメンバーでもあった。世界各地でいろいろな形態で結成され演奏活動が行われたこのプロジェクトでは普通のギターとは違う調弦が採用された。これはRobert Fripp が開発したもので New Standard Tuning と呼ばれる。詳細は 英文 Wikipedia をご覧いただきたい。
普通、変則チューニングは「変則」の名のとおり、時折り使われるものだが、Sonar ではトライトーン・チューニングが「普通」の調弦方法となっている。
ツアー開始まであと三週間だ。音楽最前線を目撃できる。
by invs
| 2017-03-28 11:10
| Sonar