2010年 11月 19日
Hanne Vatnøy (ハンネ・ヴァットネイ) - 東京代官山公演 |
昨夜、Hanne Vatnøy (ハンネ・ヴァットネイ)の東京公演が代官山にあるライヴハウス「晴れたら空に豆まいて」で行われた。
Hanne は三組のオープニングアクトに続いて登場した。ノルウェーから持参した「蝶」の飾りがステージに置かれた中、明るいオレンジ色のポップなドレスのHanne とバンドメンバーの演奏が始まった。会場の空気が一気に変わり、Hanne のマジカル・ワールドの幕開きだ。
何といっても曲がいい。Hanne の才能は半端ではない。それに彼女をはじめバンドメンバーの演奏がきちんとしていて、技術と経験に裏打ちされている。安心してネジリ・ポップの世界旅行へと身を委ねることができる。ジャンルを問わず、演奏の基本ができているかでライヴの良し悪しの50%は決まる。説得力はまずそこから生まれる。
そして、基本の上に応用がある。素材を揃えて、下ごしらえしても、どう料理するかで大きく変わってくる。応用(料理)が面白くなければ飽きてしまう。場合によっては食傷気味となり、数曲聴いただけで、「もう結構」ということにもなり兼ねない。Hanneは料理が大変じょうずだ。一つの曲の中にいろいろな味が出現する。でもそれぞれの味がぶつかり合わず、絶妙のハーモニーを醸し出す。ちょうどタイ料理のように辛・酸・甘・苦が複合的に、でも渾然一体となって感じられるように。「旨い」のだ。
Hanne は言っていた。「曲作りは思ったままやる。特別な方法はない。ルールも設けない。」「ただやりたいことをやっているだけ」で、"Hello"とか "Oh la la" ができてしまうのは、やはり天性のものだ。一曲に数曲分の素材が惜しげもなく使われているのは、「そうやりたいから」なのだが、その配合は努力だけでは身につかない。たとえプロとして作曲を40年やっていてもだ。
もちろん、Hanneが努力していないわけではない。むしろ彼女は別のところですごく努力している。おとといこう言っていた。「よく人は夢を持っているけれど、夢だと思って諦めていることが多い。私は諦めない。夢を実現するためにあらゆることをする。」
ある夏の日に「東京に行きたい」と突然思い、実現させてしまった、そこにこそHanne の本当の力がある。

photos: 前沢春美
Hanne は三組のオープニングアクトに続いて登場した。ノルウェーから持参した「蝶」の飾りがステージに置かれた中、明るいオレンジ色のポップなドレスのHanne とバンドメンバーの演奏が始まった。会場の空気が一気に変わり、Hanne のマジカル・ワールドの幕開きだ。

そして、基本の上に応用がある。素材を揃えて、下ごしらえしても、どう料理するかで大きく変わってくる。応用(料理)が面白くなければ飽きてしまう。場合によっては食傷気味となり、数曲聴いただけで、「もう結構」ということにもなり兼ねない。Hanneは料理が大変じょうずだ。一つの曲の中にいろいろな味が出現する。でもそれぞれの味がぶつかり合わず、絶妙のハーモニーを醸し出す。ちょうどタイ料理のように辛・酸・甘・苦が複合的に、でも渾然一体となって感じられるように。「旨い」のだ。

もちろん、Hanneが努力していないわけではない。むしろ彼女は別のところですごく努力している。おとといこう言っていた。「よく人は夢を持っているけれど、夢だと思って諦めていることが多い。私は諦めない。夢を実現するためにあらゆることをする。」
ある夏の日に「東京に行きたい」と突然思い、実現させてしまった、そこにこそHanne の本当の力がある。


by invs
| 2010-11-19 10:23
| Hanne Vatnøy