2012年 01月 26日
「バラカン・モーニング」でのリスナー投書紹介 |
昨年12月に開催された「北欧ジャズ現在進行形」公演では Inter FM の番組「バラカン・モーニング」でリスナー招待があった。番組ではフィンランドのバンド Oddarrang とノルウエーのグループ Steinar Raknes Quartet の曲をかけていただいた(多分、両者とも日本初のオン・エア)が、レスポンスがなかなかよかった。以下、その中よりInter FM/バラカン氏の許可を得て、栗原浩子さんと橋口聡さんの投書を掲載させていただく。これらはバラカン氏によって公演終了後ラジオで実際に放送されている。
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「北欧ジャズ現在進行形」に当選させていただいてありがとうございました。雪の上越市から新幹線でピットインまで行ってきました。
バラカンモーニングでOddarrangがかかったときにそのかっこよさにやられて予定も何も考えずに応募してしまいました。ライブで聴けてよかったです。1枚目のCDのタイトルが「music illustrated」とあるように、その音楽はリーダーのOlaviが描く絵画のようでした。ユニークな編成楽器のひとつひとつが個性的な絵の具のようで。聴いていると故郷が思い起こされ…ちょうどいまごろのチョコレート色の山に粉砂糖のような雪が降ったばかりの雪景色にぴったり。車で聴きたくなって2枚出ているCD両方買いました。
少し前に見たPicidaeもノルウェーからの来日で、北欧音楽をたてつづけに体験できました。この2つのグループに共通しているのはPicidaeの二人とOddarrangのOlaviは音楽学校を出ていること。ちょっと「へー」と思ったのです。日本ではなかなかそういうミュージシャンいないですから。日本には音楽系の学校が少ないです。美術系に比べても圧倒的に少ない。「音楽は教わるもんじゃない」とか「音楽では食っていけない」という風潮があるからでしょうか。音楽教育の底上げがあれば日本の商業音楽ももう少し変わるのではと思いますが。そう考えるとNHKのスコラはたいへん貴重な番組ですね。
子供のころ、北欧の冬は雪に閉ざされるので家の中でみんなで音楽を演奏してたのしむ習慣があると聞きました。音楽が日常生活にとけ込んでいるんでしょうね。
まさに、私の住んでいるところも豪雪地帯で冬は家にこもります。でも残念ながら家族で音楽をたのしむという文化はあまりないですね。うちもピアノのある部屋は寒くて誰も寄り付かず物置と化しているのですが、片付けて音楽ルームにしようかと思います。
リクエストは全然関係ないですが2つめのバンドのSteiner Raknes Quartetがアンコールでウッドベースとドラムだけでall I want を演奏したのでジョニミッチェルのオリジナルを…。いや、それだったらSteinerのをかけてもらったほうがいいか。こっちのバンドもすごくよかったんですよ。今回のライブを録音してライブ版CDにすると演奏前に言っていましたが、それにふさわしい名演奏だったと思います。毎回そうなんでしょうけども。
栗田浩子
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北欧ジャズ現在進行形の16日のチケット、ありがとうございました。とても、素晴らしいライブでした。簡単にご報告させて下さい。 1st session の Steinar Raknes (double b) + Olavi Louhivuori (dr) では、なんとBob Dylan の、All I Really Want To Do と Corrina, Corrlna の2曲をSteinar Raknes さんの歌が入ってのインプロビゼーションで。イベントの題名から、かなり前衛的な演奏をするのかなと想像して ましたので、ついていけるか多少の不安を感じていましたが、この2曲ですっかりその心配はな くなり、彼らの音楽にすっと入って行けました。 2nd session のSteinar Raknes Quartet は、他のメンバーの先生にあたると紹介されていましたバリトンサックスのJohn Paal Inderbergさんでのカルテット。ボサノバやタンゴなどラテン ミュージックからの影響で作ったという曲の数々や、フェラ・クティに捧げた曲など、リズム的 にも面白い曲が多かったです。ドラマーのHaakon Mjaaset Johansenさんが、足元から取り出した小さな打楽器らしきものをスネアやフロアタムの上に並べて叩いたり、パーカッシブなプレイ で大活躍でした。でも、そこが北欧のミュージシャンたちだからなのか、ラテンミュージックほ ど熱くなりすぎるわけではなく、どこかクールでリリカルな演奏でした。もちろん、Raknesさんの力強くも優しいベースは、最高でした。アンコールでは、Joni Mitchell のAll I Wantなども 交えて、最後まで飽きさせない素晴らしい演奏でした。また、この日のライブは録音され、Live in Pit Inn としてCDリリースするようでした。そちらも、楽しみです。 3rd session の Oddarrang は、ジャズというより、現代音楽的というか、映画音楽を聴いてい るような、映像が頭に浮かぶ音楽でした。かなり細部までアレンジされた楽曲で、音響派からの 影響も感じられ、残響や空間を生かした余韻のある演奏でしたが、そのメロディーは、どこかノ スタルジックにも聴こえました。ほぼ全曲、3週間前にリリースされたばかりの新譜からとのことでした。 ライブが全て終了したのは、11時30分近くになっていましたが、時間を忘れて、最後まで楽しま せていただきました。 このような機会を与えていただき、バラカンモーニングの皆様、PIT INN の皆様、ミュージシャ ンの皆様、本当にありがとうございました。 リクエストは、やはり、スタイナー・ラクネスか、オッダランの新譜からで、お願いします。 寒い冬は、特に朝早くから本当に大変だとおもいますが、毎日7時から10時を一日の一番の楽しみにしている私たちのような者のために、これからも頑張って下さい。 長々と失礼いたしました。 橋口聡 (はしぐちあきら)
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「北欧ジャズ現在進行形」に当選させていただいてありがとうございました。雪の上越市から新幹線でピットインまで行ってきました。
バラカンモーニングでOddarrangがかかったときにそのかっこよさにやられて予定も何も考えずに応募してしまいました。ライブで聴けてよかったです。1枚目のCDのタイトルが「music illustrated」とあるように、その音楽はリーダーのOlaviが描く絵画のようでした。ユニークな編成楽器のひとつひとつが個性的な絵の具のようで。聴いていると故郷が思い起こされ…ちょうどいまごろのチョコレート色の山に粉砂糖のような雪が降ったばかりの雪景色にぴったり。車で聴きたくなって2枚出ているCD両方買いました。
少し前に見たPicidaeもノルウェーからの来日で、北欧音楽をたてつづけに体験できました。この2つのグループに共通しているのはPicidaeの二人とOddarrangのOlaviは音楽学校を出ていること。ちょっと「へー」と思ったのです。日本ではなかなかそういうミュージシャンいないですから。日本には音楽系の学校が少ないです。美術系に比べても圧倒的に少ない。「音楽は教わるもんじゃない」とか「音楽では食っていけない」という風潮があるからでしょうか。音楽教育の底上げがあれば日本の商業音楽ももう少し変わるのではと思いますが。そう考えるとNHKのスコラはたいへん貴重な番組ですね。
子供のころ、北欧の冬は雪に閉ざされるので家の中でみんなで音楽を演奏してたのしむ習慣があると聞きました。音楽が日常生活にとけ込んでいるんでしょうね。
まさに、私の住んでいるところも豪雪地帯で冬は家にこもります。でも残念ながら家族で音楽をたのしむという文化はあまりないですね。うちもピアノのある部屋は寒くて誰も寄り付かず物置と化しているのですが、片付けて音楽ルームにしようかと思います。
リクエストは全然関係ないですが2つめのバンドのSteiner Raknes Quartetがアンコールでウッドベースとドラムだけでall I want を演奏したのでジョニミッチェルのオリジナルを…。いや、それだったらSteinerのをかけてもらったほうがいいか。こっちのバンドもすごくよかったんですよ。今回のライブを録音してライブ版CDにすると演奏前に言っていましたが、それにふさわしい名演奏だったと思います。毎回そうなんでしょうけども。
栗田浩子
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北欧ジャズ現在進行形の16日のチケット、ありがとうございました。とても、素晴らしいライブでした。簡単にご報告させて下さい。 1st session の Steinar Raknes (double b) + Olavi Louhivuori (dr) では、なんとBob Dylan の、All I Really Want To Do と Corrina, Corrlna の2曲をSteinar Raknes さんの歌が入ってのインプロビゼーションで。イベントの題名から、かなり前衛的な演奏をするのかなと想像して ましたので、ついていけるか多少の不安を感じていましたが、この2曲ですっかりその心配はな くなり、彼らの音楽にすっと入って行けました。 2nd session のSteinar Raknes Quartet は、他のメンバーの先生にあたると紹介されていましたバリトンサックスのJohn Paal Inderbergさんでのカルテット。ボサノバやタンゴなどラテン ミュージックからの影響で作ったという曲の数々や、フェラ・クティに捧げた曲など、リズム的 にも面白い曲が多かったです。ドラマーのHaakon Mjaaset Johansenさんが、足元から取り出した小さな打楽器らしきものをスネアやフロアタムの上に並べて叩いたり、パーカッシブなプレイ で大活躍でした。でも、そこが北欧のミュージシャンたちだからなのか、ラテンミュージックほ ど熱くなりすぎるわけではなく、どこかクールでリリカルな演奏でした。もちろん、Raknesさんの力強くも優しいベースは、最高でした。アンコールでは、Joni Mitchell のAll I Wantなども 交えて、最後まで飽きさせない素晴らしい演奏でした。また、この日のライブは録音され、Live in Pit Inn としてCDリリースするようでした。そちらも、楽しみです。 3rd session の Oddarrang は、ジャズというより、現代音楽的というか、映画音楽を聴いてい るような、映像が頭に浮かぶ音楽でした。かなり細部までアレンジされた楽曲で、音響派からの 影響も感じられ、残響や空間を生かした余韻のある演奏でしたが、そのメロディーは、どこかノ スタルジックにも聴こえました。ほぼ全曲、3週間前にリリースされたばかりの新譜からとのことでした。 ライブが全て終了したのは、11時30分近くになっていましたが、時間を忘れて、最後まで楽しま せていただきました。 このような機会を与えていただき、バラカンモーニングの皆様、PIT INN の皆様、ミュージシャ ンの皆様、本当にありがとうございました。 リクエストは、やはり、スタイナー・ラクネスか、オッダランの新譜からで、お願いします。 寒い冬は、特に朝早くから本当に大変だとおもいますが、毎日7時から10時を一日の一番の楽しみにしている私たちのような者のために、これからも頑張って下さい。 長々と失礼いたしました。 橋口聡 (はしぐちあきら)
by invs
| 2012-01-26 12:58