2012年 11月 26日
Farmers Market - ライヴを語る (3) |
今回の来日公演にはブルガリア出身のロマ(ジプシー)Filip Simeonov が特別参加した。これまでFarmers Market のヨーロッパ公演には参加したことがあったが、バンドとの来日は初めてだった。Filip が参加することによってどういう変化が生まれるのかとても興味があった。
最新アルバム "Slav To The Rhythm" では全11曲中5曲に参加し、準メンバー扱いになってきていたが、実際のステージでもほぼ全曲に参加していた。彼の吹くクラリネットは透明感に富み、高音部でも柔らかく伸びがある。これは Stian Carstensen が弾くアコーデオンとのデュオの時にとてもはっきりと聴きとれた。こういう演奏ではステージは 「ブルガリア民謡を奏でる二人組」に変化する。Stian のアコーデオン奏法が速めでなめらか(過ぎる - つまり、うま過ぎ)のが典型的な民謡と違うといえば違うが、素朴でフォークダンス的な雰囲気にシフトする。ブルガリア特有の変拍子や典型的なメロディーラインもふんだんに使われ、Farmers Market の連続超高速演奏に一息入れる。
こういう場面での Filip の演奏は、まさにお家芸を披露している感じだ。かなり複雑なメロディーを余裕で吹く。世界的に有名なジプシーバンド Taraf De Haidouks にも参加していたのは偶然ではない。普段は寡黙であまり目立たないFilip も、ステージ上では大向こうを唸らせる。今回、彼のライヴを目撃した方はプロデュ―サーやミュージシャンも含めて一様に驚いたはずだ。これまで聴いたどの民族音楽的クラリネットの音色も Filip が奏でる音に及ばない。

Filip Simeonov 参加曲(アルバム"Slav To The Rhythm" 収録)
Slav To The Rhythm
You’re The Prototypical
Friend (作曲 Filip Simeonov/Stian Carstensen)
Dusty Traditions
Replace
Man is Ancient History

photos: 前沢春美 11/15 公演

こういう場面での Filip の演奏は、まさにお家芸を披露している感じだ。かなり複雑なメロディーを余裕で吹く。世界的に有名なジプシーバンド Taraf De Haidouks にも参加していたのは偶然ではない。普段は寡黙であまり目立たないFilip も、ステージ上では大向こうを唸らせる。今回、彼のライヴを目撃した方はプロデュ―サーやミュージシャンも含めて一様に驚いたはずだ。これまで聴いたどの民族音楽的クラリネットの音色も Filip が奏でる音に及ばない。


Filip Simeonov 参加曲(アルバム"Slav To The Rhythm" 収録)
Slav To The Rhythm
You’re The Prototypical
Friend (作曲 Filip Simeonov/Stian Carstensen)
Dusty Traditions
Replace
Man is Ancient History


by invs
| 2012-11-26 17:38
| Farmers Market