2013年 10月 16日
Elephant 9 + Reine Fiske 公演感想 |
9/6、東京青山のライヴハウス「月見ル君想フ」でElephant 9 + Reine Fiske 公演が行われた。オープニング・アクトは Obaiwa だった。以下、Elephant 9 + Reine Fiske のライヴについて感想を書いておく。
初来日だ。バンドメンバーの何人かは別のユニットで来日したことがあるが、このバンドで演奏するのは初めてだった。
音量が大きく、音圧も高い、ギュウッと詰まったバンド・ミュージックだ。ワン・コードの上に各楽器のインプロが展開する。四拍子も多い。そのあたりだけとらえるとロックだ。だが、そう簡単ではない。音量は大きいが計算され尽くされている。20世紀のロックバンドが陥りがちだった大音響攻めとはまったく違う。エンジニアとともにサウンドチェック段階で徹底的な周波数帯域調整が行われる。不用意なフィードバックなどもっての他、会場の音響特性を見極め、各楽器の「鳴り」を吟味する。
音圧も限界ギリギリ、耳鳴りする少し前を狙う。周到なバンド・アンサンブルを用意し、曲の構想に従って徐々にビルドアップしていく。「ここで100% 出している」と思っても、次の瞬間には 120 %、そして 140% 出ていると感じさせる巧妙さだ。どこで誰が何の音をどう出すとどのように積み重なるかを計算している。混沌のように見えながらしっかりと裏の秩序がある。
ワン・コードで70年代ロックを彷彿させるが、各楽器のパートは極めて正確に演奏される。無意識的な「ハシリ」もないし、延々と続く、今となっては退屈なソロ楽器による「マワシ」もない。代わりに、アンサンブルでの圧倒的な盛り上げ感と適材適所のソロ・インプロが展開する。これは 21世紀型ウルトラ・ハイ・ヴォルテージ・ロックだ。
フォー・ビートは意識的に多用される。ドラムとベースによる執拗なベッタリ感が70年代の不安定なフォー・ビートを駆逐する。もちろん、8、 16 ビートも登場し、このバンドがただのロックをやっているのではないことをはっきりと証明する。そして、このビートを否応なく叩きだすドラマーの Torstein Lofthus なくては、このバンドが存在しないことをオーディエンスに見せつける。Torstein はちゃんと休むところは休んでいるのだが、全体の印象としては「叩きづめ」だ。それぐらい濃い。勢いに任せないが、勢いだらけだ。
ゲストで参加している Reine Fiske のギターはワイルド・サイケデリアだ。ステージ左端、照明も限られ、隣で正確なビートを刻むベースのNikolai Hængsle Eilertsen の大きな体躯の影にありながら、強烈なぶち切りフレーズでクレイジーに切り込んでくる。バンド最年長で「大人」のStåle Storløkkenはハモンド・オルガンでやはりこれまた 70年代を思い出させるが、バンド全体のアンサンブルによく目を配り、大いにノリながら一方で冷静だ。
方法はロック、 思想はジャズ、楽器は70年代的、演奏スタイルは 21世紀型オールラウンド・サイケデリアと見たが、いかがであろうか。




photos: 前沢春美

音量が大きく、音圧も高い、ギュウッと詰まったバンド・ミュージックだ。ワン・コードの上に各楽器のインプロが展開する。四拍子も多い。そのあたりだけとらえるとロックだ。だが、そう簡単ではない。音量は大きいが計算され尽くされている。20世紀のロックバンドが陥りがちだった大音響攻めとはまったく違う。エンジニアとともにサウンドチェック段階で徹底的な周波数帯域調整が行われる。不用意なフィードバックなどもっての他、会場の音響特性を見極め、各楽器の「鳴り」を吟味する。
音圧も限界ギリギリ、耳鳴りする少し前を狙う。周到なバンド・アンサンブルを用意し、曲の構想に従って徐々にビルドアップしていく。「ここで100% 出している」と思っても、次の瞬間には 120 %、そして 140% 出ていると感じさせる巧妙さだ。どこで誰が何の音をどう出すとどのように積み重なるかを計算している。混沌のように見えながらしっかりと裏の秩序がある。
ワン・コードで70年代ロックを彷彿させるが、各楽器のパートは極めて正確に演奏される。無意識的な「ハシリ」もないし、延々と続く、今となっては退屈なソロ楽器による「マワシ」もない。代わりに、アンサンブルでの圧倒的な盛り上げ感と適材適所のソロ・インプロが展開する。これは 21世紀型ウルトラ・ハイ・ヴォルテージ・ロックだ。
フォー・ビートは意識的に多用される。ドラムとベースによる執拗なベッタリ感が70年代の不安定なフォー・ビートを駆逐する。もちろん、8、 16 ビートも登場し、このバンドがただのロックをやっているのではないことをはっきりと証明する。そして、このビートを否応なく叩きだすドラマーの Torstein Lofthus なくては、このバンドが存在しないことをオーディエンスに見せつける。Torstein はちゃんと休むところは休んでいるのだが、全体の印象としては「叩きづめ」だ。それぐらい濃い。勢いに任せないが、勢いだらけだ。
ゲストで参加している Reine Fiske のギターはワイルド・サイケデリアだ。ステージ左端、照明も限られ、隣で正確なビートを刻むベースのNikolai Hængsle Eilertsen の大きな体躯の影にありながら、強烈なぶち切りフレーズでクレイジーに切り込んでくる。バンド最年長で「大人」のStåle Storløkkenはハモンド・オルガンでやはりこれまた 70年代を思い出させるが、バンド全体のアンサンブルによく目を配り、大いにノリながら一方で冷静だ。
方法はロック、 思想はジャズ、楽器は70年代的、演奏スタイルは 21世紀型オールラウンド・サイケデリアと見たが、いかがであろうか。





by invs
| 2013-10-16 11:35
| Elephant 9

