2017年 05月 14日
Erlend Apneseth Trio アルバム "Det andre rommet" |
Erlend Apneseth Trio (エアレント・アプネセット・トリオ)のライヴまであと一週間を切った。このノルウェーの異色バンドの初来日ツアーは、彼らが所属するレコード・レーベル Hubro のもう一つのバンド Building Instrument (ビュルディング・インストルメント)との合同ツアーとなる。ツアー中、日毎にステージ登場順が変わるが、すべての公演で二組のバンドが演奏する。
初来日ツアー詳細
ノルウェーの伝統的フォーク音楽を基盤に、ジャンルをまたがりながらインプロヴィゼーションを取り入れた Erlend Apneseth Trio は "Det andre rommet" (「もう一つの部屋」)とタイトルされたアルバムをリリースしている。
以下、このアルバムについての音楽評論を御紹介する。 Bjørn Hammershaug が昨年4月にノルウェーのフォーク音楽とダンスのサイト "Folkemusikk" に掲載したものだ。評論の中から一部抜粋し、和訳した上で一部補遺した。
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Erlend Apneseth は Jølster (ノルウェー西部 Sogn og Fjordane 郡内)出身だ。ベルゲンの Ole Bull 音楽院でHåkon Høgemo のもと教育を受けた。若いにもかかわらず、トップクラスのエリート・プレイヤーとして地位を確立している。
このトリオは Erlend の他にパーカッションにØyvind Hegg-Lunde (Electric Eye, Building Instrument, José González)、ギターに Stephan Meidell (Cakewalk, Krachmacher) で構成される。ミュージシャンのEarth, Healthy O))), Akron / Family や Six Organs of Admittance などと仕事をしたRandall Dunn がシアトルのスタジオでミックスした。これらのミュージシャンはアンダーグラウンドなのでノルウェーのフォーク・ミュージック・ファンにはすぐにはわからないだろう。でも彼らはトリオと同じ実験的な欲求を持っている。
今回のアルバム "Det andre rommet" は Erlend Apneseth の2013 年の受賞作で評判の高い"Blikkspor" に続くアルバムだ。Apneseth はここで再び彼の音楽アプローチで大きな感興を見せ、トリオは更にエキサイティングな表現を見つけている。伝統音楽を基盤に、時と場所とジャンルの上に音で風景画を描く道を歩き始めた。私はこのコラムで他のアルバムについて似たようなフレーズを使ったことは多々あるが、このトリオのアルバムのレベルぐらいに私を説得したものは数少ない。
Erlend Apneseth Trio はフォーク音楽に新たな次元を作りだしただけでなく、自らの言葉や音を作りだし、それをインプロヴィゼーションのやりとりの中に放り込む。そしてそこでジャズ、現代音楽、ドローン、ポスト・ロックの断片が探究され、切り離され、新たな方法で集められていく。"Det andre rommet" はすぐにわかるCDではない。それは瞬間的な音楽的インパクトを期待する人には魅力的にはうつらない。ここで芸術は行間にあり、予想できないところにあり、小さなディテールにある。
アルバムの中に Erlend Apneseth 自身がこのプロジェクトについて書いたテキストがある。その中で「私のインスピレーションの最も大きな源の一つは、自分の楽器を探求し、新たな音、不協音や新たなムードや連想を思い起こさせることはほとんど何でも見つけようとすることだ」と言っている。Erlend Apneseth と彼のトリオは「常に」動き拡張している部屋を見つけた。私たち聴く者はその一部になる。"Det andre rommet" は新たな世界を見つける鍵だ。Erlend Apneseth は将来のノルウェー音楽の中心的な力に必ずやなるだろう。
初来日ツアー詳細
ノルウェーの伝統的フォーク音楽を基盤に、ジャンルをまたがりながらインプロヴィゼーションを取り入れた Erlend Apneseth Trio は "Det andre rommet" (「もう一つの部屋」)とタイトルされたアルバムをリリースしている。

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Erlend Apneseth は Jølster (ノルウェー西部 Sogn og Fjordane 郡内)出身だ。ベルゲンの Ole Bull 音楽院でHåkon Høgemo のもと教育を受けた。若いにもかかわらず、トップクラスのエリート・プレイヤーとして地位を確立している。
このトリオは Erlend の他にパーカッションにØyvind Hegg-Lunde (Electric Eye, Building Instrument, José González)、ギターに Stephan Meidell (Cakewalk, Krachmacher) で構成される。ミュージシャンのEarth, Healthy O))), Akron / Family や Six Organs of Admittance などと仕事をしたRandall Dunn がシアトルのスタジオでミックスした。これらのミュージシャンはアンダーグラウンドなのでノルウェーのフォーク・ミュージック・ファンにはすぐにはわからないだろう。でも彼らはトリオと同じ実験的な欲求を持っている。
今回のアルバム "Det andre rommet" は Erlend Apneseth の2013 年の受賞作で評判の高い"Blikkspor" に続くアルバムだ。Apneseth はここで再び彼の音楽アプローチで大きな感興を見せ、トリオは更にエキサイティングな表現を見つけている。伝統音楽を基盤に、時と場所とジャンルの上に音で風景画を描く道を歩き始めた。私はこのコラムで他のアルバムについて似たようなフレーズを使ったことは多々あるが、このトリオのアルバムのレベルぐらいに私を説得したものは数少ない。
Erlend Apneseth Trio はフォーク音楽に新たな次元を作りだしただけでなく、自らの言葉や音を作りだし、それをインプロヴィゼーションのやりとりの中に放り込む。そしてそこでジャズ、現代音楽、ドローン、ポスト・ロックの断片が探究され、切り離され、新たな方法で集められていく。"Det andre rommet" はすぐにわかるCDではない。それは瞬間的な音楽的インパクトを期待する人には魅力的にはうつらない。ここで芸術は行間にあり、予想できないところにあり、小さなディテールにある。
アルバムの中に Erlend Apneseth 自身がこのプロジェクトについて書いたテキストがある。その中で「私のインスピレーションの最も大きな源の一つは、自分の楽器を探求し、新たな音、不協音や新たなムードや連想を思い起こさせることはほとんど何でも見つけようとすることだ」と言っている。Erlend Apneseth と彼のトリオは「常に」動き拡張している部屋を見つけた。私たち聴く者はその一部になる。"Det andre rommet" は新たな世界を見つける鍵だ。Erlend Apneseth は将来のノルウェー音楽の中心的な力に必ずやなるだろう。

by invs
| 2017-05-14 12:40
| Erlend Apneseth Trio