Duo Myhr/Apneseth アーティスト・イン・レジデンスの経歴

3月に来日が決まっている ノルウェー伝統音楽デュオ Duo Myhr/Apneseth （ミール/アップネセット・デュオ）についてデュオ結成のきっかけとなった経緯- アーティスト・イン・レジデンスでの共同作業 - を書いておく。

初来日ツアー詳細2011年、任意団体として設立された Leveld Kunstnartun はノルウェーの標高 700メートルの山々に囲まれた Hallingdal にある Ål 市の Leveld 村にある。現在 170名のメンバーでサポートされ、100万クローネの基金を持っている。また、ノルウェー文化省、Buskerud 郡、Ål 市の公的助成も受けている。

ここにはアーティスト・イン・レジデンス用に「家」、「コッテージ」、「小屋」、「納屋」と呼ばれるスペースがあり、選ばれたアーティストが宿泊し、自由にアートを製作することができる。

2014 年、Torpo 出身の Margit Myhr と Jølster 出身の Erlend Apneseth（当時共に23才）が同Leveld アーティスト・イン・レジデンスによる初の E-CO 奨励金（それぞれ 8,000 クローネづつ）を獲得した。E-CO 賞は ノルウェーのエネルギー企業（特に水力発電）である E-CO Energi が毎年、ジャンルに関わらず優れたアーティストに提供している。

MyhrとApneseth は、その年の 1月から3月末までアーティスト・イン・レジデンスとして滞在し、3/21、Leveldtun で開催されるコンサートのための作曲を行った。

アーティスト・イン・レジデンスのポジションを獲得するに至った2013 年中の各自の経歴は以下のとおりだった。

Erlend Apneseth
ソロ・アルバム　”Blikkspor” を2013年10月にリリースしてデビュー。その月、ノルウェーのフォーク音楽舞踊センターRiksscene の月間アーティストに選定された。また、ベルゲン・フィルハーモニック・オーケストラ「ペール・ギュント - コンサート・ショー」にソリストとして参加、更に喉歌・ヨイクシンガーのTorgeir Vassvikとともにポーランドと日本へツアーしている。ノルウェーのフォーク・ミュージック大会 Landskappleiken に Aクラス・アーティストとして参加、そして優勝、25才以下の優れたミュージシャンに授与されるFury 賞を受賞した（賞金 50,000クローネ）。


Margit Myhr
スウェーデンのVästanå シアターでの "Kurs i berättande teater"（物語りコース劇）を2月にスタート。夏にスウェーデンの Sunne で開催された "Nils Holgersson" 劇に参加、53回の満員御礼を出す。また、"Smile som sumarsole"（夏の太陽のように微笑む）というアルバムをリリースしているバンド Firil とコンサートを開催。秋には Västanå シアターの "Farmors historier"（農夫物語）をスウェーデンでツアー。Erlend Apneseth とともにイギリスのIsle of Man に行き、3名の現地ミュージシャンとともに、コンサートやワークショップを開催。"Dei nye tradisjonsberarane"（新たな伝統）というコンサート・プロジェクトを ノルウェーのフォーク音楽舞踊センター Riksscenen 及び ポーランドの Osaフェスティヴァルで Ale Möller をメンターとして参加。