2018年 03月 10日
Duo Myhr/Apnesethツアー、これから横浜公演 |
ノルウェーの伝統音楽を演奏するDuo Myhr/Apneseth(ミール/アップネセット・デュオ)は昨夜の新潟公演を無事終了し、今朝ほど東京に入った。午後直ぐに神田神保町の「楽屋」にてライヴをすませ、今、短時間だが休憩中だ。今夜は横浜公演が待っている。
日本ツアー詳細
Duo Myhr/Apneseth 関連 Blog 記事一覧
新潟公演は KIKI という普段は洋服を中心に販売しているお店をお借りして開催された。福島や仙台から来られた方もいて伝統音楽に対する関心の高さを感じた。今後は新潟から宮城・福島や山形方面へツアー展開できればありがたい。
後で知ったのだが、昨夜のコンサートではデュオによる各楽器の説明を熱心にメモったり、終演後に楽器の写真をとってデュオに詳しい話を聞くなど、随分と熱心なオーディエンスが多かった。確かに、ランゲライクやリール(ライアー)、ハルダンゲル・フィドル(ハルディング・フェーレ)などの伝統楽器を日本で実際に見る機会は少ない。ランゲライクとハルダンゲル・フィドルに張られている共鳴弦を見てなるほどと思われた方もいらっしゃっただろう。
デュオの話はどれも興味深いものがあるが、特に「悪魔の楽器」と非難されたハルダンゲル・フィドルの話は、歴史の中での位置づけが変わっていく好例だと思う。キリスト教がノルウェーに入ってきて定着するまで、特に中世において、それまで民衆に強く支持されてきたハルダンゲル・フィドルが大衆を扇動し得るということで、反キリスト教の道具と目されたわけだ。つい30年ほど前までは教会の中で演奏することも禁じられたと聞き、これは北欧先住民族のサーミがヨイクを教会内で唱えることを禁じられたのと同じだと思った。キリスト教布教以前のアニミズム的世界を教会側が弾圧したり抑圧したりしたのは世界中どこでもそうだった。ハルダンゲル・フィドルの復権まで何百年もかかった歴史を目の当たりにして、不正義が普通のこととして通る世の中を作ってはなるまいと思うと同時に、いつ何時自分もそういう不正義に加担している可能性があるということを自覚しないではおれない。正義の定義は時代で変わる。普段の行いの中で、それを徹底して理解し実践するほかはない。
今夜の公演会場は横浜の Airegin だ。この老舗ジャズ・クラブは、まさに音楽をベースとして、何物をも異端とせず、あらゆる音楽を歓迎してきた。これまで Airegin でハルダンゲル・フィドルが演奏されたことがあるかどうか知らないが、今回の公演が「正義の凱旋」のように思えてならない。目に見えない不自由はいまだに多い。音楽こそ自由を開く。
Duo Myhr/Apneseth は現代に演奏される「伝統音楽」として自由の先導役を果たしている。
日本ツアー詳細
Duo Myhr/Apneseth 関連 Blog 記事一覧
新潟公演は KIKI という普段は洋服を中心に販売しているお店をお借りして開催された。福島や仙台から来られた方もいて伝統音楽に対する関心の高さを感じた。今後は新潟から宮城・福島や山形方面へツアー展開できればありがたい。
後で知ったのだが、昨夜のコンサートではデュオによる各楽器の説明を熱心にメモったり、終演後に楽器の写真をとってデュオに詳しい話を聞くなど、随分と熱心なオーディエンスが多かった。確かに、ランゲライクやリール(ライアー)、ハルダンゲル・フィドル(ハルディング・フェーレ)などの伝統楽器を日本で実際に見る機会は少ない。ランゲライクとハルダンゲル・フィドルに張られている共鳴弦を見てなるほどと思われた方もいらっしゃっただろう。
デュオの話はどれも興味深いものがあるが、特に「悪魔の楽器」と非難されたハルダンゲル・フィドルの話は、歴史の中での位置づけが変わっていく好例だと思う。キリスト教がノルウェーに入ってきて定着するまで、特に中世において、それまで民衆に強く支持されてきたハルダンゲル・フィドルが大衆を扇動し得るということで、反キリスト教の道具と目されたわけだ。つい30年ほど前までは教会の中で演奏することも禁じられたと聞き、これは北欧先住民族のサーミがヨイクを教会内で唱えることを禁じられたのと同じだと思った。キリスト教布教以前のアニミズム的世界を教会側が弾圧したり抑圧したりしたのは世界中どこでもそうだった。ハルダンゲル・フィドルの復権まで何百年もかかった歴史を目の当たりにして、不正義が普通のこととして通る世の中を作ってはなるまいと思うと同時に、いつ何時自分もそういう不正義に加担している可能性があるということを自覚しないではおれない。正義の定義は時代で変わる。普段の行いの中で、それを徹底して理解し実践するほかはない。
今夜の公演会場は横浜の Airegin だ。この老舗ジャズ・クラブは、まさに音楽をベースとして、何物をも異端とせず、あらゆる音楽を歓迎してきた。これまで Airegin でハルダンゲル・フィドルが演奏されたことがあるかどうか知らないが、今回の公演が「正義の凱旋」のように思えてならない。目に見えない不自由はいまだに多い。音楽こそ自由を開く。
Duo Myhr/Apneseth は現代に演奏される「伝統音楽」として自由の先導役を果たしている。

by invs
| 2018-03-10 16:12
| Duo Myhr/Apneseth

