2018年 05月 05日
Per Oddvar Johansen Trio 来週ツアースタート |
ノルウェー・グラミー賞受賞多数のヴェテラン・ドラマーPer Oddvar Johansen 率いるトリオのツアーがいよいよ来週始まる。全六公演、新潟から金沢、神戸とまわり、東京、柏、横浜と続く。
ツアー詳細
Per Oddvar が自身がリーダーとなってトリオを率い、かつアルバムをリリースしているのは初めてのことだ。以前聞いたところでは、曲作りは静かな環境の中、ピアノで行っているとのことだった。彼らしい、とても落ち着いた感じの、心がらくになる音楽だと思う。
バック・メンバーも豪華だ。ピアノが Helge Lien、サックスが Tore Brunborg とノルウェーを代表するミュージシャン達が演奏する。Per Oddvar と Helge は Helge Lien Trio でも一緒だが、今回は立場が逆で、Per Oddvar がリーダーになる。Tore Brunborg とは彼の Slow Snow Quartet で昨年一緒に来日したのを覚えておられるかも知れない。
ジャズ系ミュージシャンはどこでもいろいろなメンツと組み、様々なバンドで演奏することが多いが、 Per Oddvar は特に多くのバンドで活躍している。Real & True Live Series だけで見ても、上に挙げた Helge Lien Trio と Slow Snow Quartet の他、Christian Wallumrød Ensemble やAyumi Tanaka Trio のメンバーとしても来日している。方々のバンドから出演依頼が来る人気ドラマー/パーカッショニストだ。
更にもう一点加えておきたいことがある。それは今月下旬に来日する Adam Bałdych とも共演していることだ。ここ何年か Adam は Helge Lien Trio と組んで活動している。そして去年、そこにTore Brunborg がゲストとして加わってアルバム "Brothers" がリリースされ、ヨーロッッパでライヴが行われた。
素晴らしいバンドの特徴は、バンド・メンバーが似通っていても、リーダーの作曲する曲に従ってユニークな音が編み出されることだ。優れたジャズではこれは当たり前のことだが、敢えて書いておく。看板だけが変わっているのではない。中身もすこぶる違う。
ここで最初に書いた「落ち着いた感じの、心がらくになる音楽」の話に戻る。多分にこれは Per Oddvar の性格によるのだと思っているのだが、彼が今回のトリオで試みているのは、ルバート(表現される感情の起伏に応じて,楽曲の速度を自由に加減して演奏すること)のようなリズムのないリズムの洗練だ。たたみこむようなアグレッシヴさではなく、優しい、人を和ませる方向に音楽が向いている。
こういう音楽こそ、よくよくライヴで聴くべきだ。楽譜には書ききれない表現を、一回限りのステージで最高度にまで高めるトライアルがご覧いただける。Per Oddvar Johansen Trio、これを見逃す手はない。
ツアー詳細

バック・メンバーも豪華だ。ピアノが Helge Lien、サックスが Tore Brunborg とノルウェーを代表するミュージシャン達が演奏する。Per Oddvar と Helge は Helge Lien Trio でも一緒だが、今回は立場が逆で、Per Oddvar がリーダーになる。Tore Brunborg とは彼の Slow Snow Quartet で昨年一緒に来日したのを覚えておられるかも知れない。
ジャズ系ミュージシャンはどこでもいろいろなメンツと組み、様々なバンドで演奏することが多いが、 Per Oddvar は特に多くのバンドで活躍している。Real & True Live Series だけで見ても、上に挙げた Helge Lien Trio と Slow Snow Quartet の他、Christian Wallumrød Ensemble やAyumi Tanaka Trio のメンバーとしても来日している。方々のバンドから出演依頼が来る人気ドラマー/パーカッショニストだ。
更にもう一点加えておきたいことがある。それは今月下旬に来日する Adam Bałdych とも共演していることだ。ここ何年か Adam は Helge Lien Trio と組んで活動している。そして去年、そこにTore Brunborg がゲストとして加わってアルバム "Brothers" がリリースされ、ヨーロッッパでライヴが行われた。
素晴らしいバンドの特徴は、バンド・メンバーが似通っていても、リーダーの作曲する曲に従ってユニークな音が編み出されることだ。優れたジャズではこれは当たり前のことだが、敢えて書いておく。看板だけが変わっているのではない。中身もすこぶる違う。
ここで最初に書いた「落ち着いた感じの、心がらくになる音楽」の話に戻る。多分にこれは Per Oddvar の性格によるのだと思っているのだが、彼が今回のトリオで試みているのは、ルバート(表現される感情の起伏に応じて,楽曲の速度を自由に加減して演奏すること)のようなリズムのないリズムの洗練だ。たたみこむようなアグレッシヴさではなく、優しい、人を和ませる方向に音楽が向いている。
こういう音楽こそ、よくよくライヴで聴くべきだ。楽譜には書ききれない表現を、一回限りのステージで最高度にまで高めるトライアルがご覧いただける。Per Oddvar Johansen Trio、これを見逃す手はない。

by invs
| 2018-05-05 09:48
| Per Oddvar Johansen