2018年 07月 14日
Riddu Riđđu フェス、サーミ、トゥヴァ |
日本で使われている「サーミ」というのは英語の Sami から来ている。サーミ語で Sápmi (発音は「サプミ」)という言葉があるが、これは "Sámi olbmot" (サプミ人)という言葉の一部である "Sámi"の文法上の「対格、属格」に相当する(Wikipedia)。Sara Marielle Gaup Beaska に聞いたところ、Sápmi はもともと「(我々の)土地」という意味があるそうだ。フィンランド語で「フィンランド」を表す「Suomi(スオミ)」と同根とも言われている。
今回見聞きした限り、ここ 30年ほどのサーミ文化復興運動は一定の成功を収めているように見える。Riddu Riđđu フェスの開会スピーチでフェスの代表者が挨拶に立ち、ノルウェー政府代表者の文化省大臣を紹介したが、紹介の言葉はサーミ語と英語で、敢えてノルウェー語は使わなかった。昨日の Mari Boine コンサートでも彼女の説明はサーミ語と英語だった。自らの伝統文化の継承・保存に民族語が根本的な役割を果たしているのは別にサーミに限ったことではないが、それを普段の場で実践するのはなかなか容易ではない。日本において、アイヌがアイヌ・フェスでアイヌ語と英語のみで挨拶するのを想像できるだろうか。
そう考えると、Riddu Riđđu フェスに他国の先住民が自分たちの文化を紹介するため遠方より参加していることの意義がわかる。今年はアメリカ/アラスカよりイヌイット、ロシアからトゥヴァ、ブリヤート、チュクチなど、台湾からはパイワン、デンマーク領のグリーンランドの人々などが来ている。フェスの会場一部に Riddu Siida(Siidaは「ホーム」)という区画を設け、円錐型のテントなどを民族ごとに割り振っている。それぞれのテント内外ではライヴ、手工芸品の販売・製作ワークショップ、お茶のセレモニーなどを民族色豊かに披露している。
昨日はテントの一つでトゥヴァの女性による歌やホーメイ(喉歌)、ホムス(口琴)と二弦擦弦楽器のイギル(エギル)の演奏を聴いた。以前、ホーメイを歌うことは女性に禁じられていたが、最近は OK になり、Riddu Riđđu フェスには女性のみのグループ Tyva Kyzy (「トゥヴァの娘たち」) で出演している。トゥヴァの音楽は日本でもよく演奏されているので、これまで何回も聴いているが、会場に設営されたユルタ(テュルク系)のテント(モンゴルの「ゲル」(テント)の形状に似ている)内で聴くと雰囲気がいい。女性一人のソロ演奏だったが、口琴の演奏から始まり、口琴をしながらはっきりした歌を歌うという芸当を見せた。イギルは山羊の皮をボディーに共鳴用として使っているが、二弦を馬毛を張った弓で擦ると、素朴な音が響く。弦の少なさが逆に歌を際立たせるのは、世界中、古来からある民族楽器の特徴だ。
Tyva Kyzy
今夜はメイン・ステージでフィンランドのヨイク歌手 Ulla Pirttijärvi がバンド Soljuとともに登場する。Ulla はノルウェーのパーカッション・プレイヤー Terje Isungset (今年、4 回来日予定)と昨年のノーベル賞授賞式晩餐会に一緒に参加し歌っている。彼女はフィンランド側、ノルウェー国境近くの町 Angeli 出身だ。サーミは国境をまたいで皆 Riddu Riđđu フェスに集結する。
サーミの土地:出典 Wikipedia
今回見聞きした限り、ここ 30年ほどのサーミ文化復興運動は一定の成功を収めているように見える。Riddu Riđđu フェスの開会スピーチでフェスの代表者が挨拶に立ち、ノルウェー政府代表者の文化省大臣を紹介したが、紹介の言葉はサーミ語と英語で、敢えてノルウェー語は使わなかった。昨日の Mari Boine コンサートでも彼女の説明はサーミ語と英語だった。自らの伝統文化の継承・保存に民族語が根本的な役割を果たしているのは別にサーミに限ったことではないが、それを普段の場で実践するのはなかなか容易ではない。日本において、アイヌがアイヌ・フェスでアイヌ語と英語のみで挨拶するのを想像できるだろうか。
そう考えると、Riddu Riđđu フェスに他国の先住民が自分たちの文化を紹介するため遠方より参加していることの意義がわかる。今年はアメリカ/アラスカよりイヌイット、ロシアからトゥヴァ、ブリヤート、チュクチなど、台湾からはパイワン、デンマーク領のグリーンランドの人々などが来ている。フェスの会場一部に Riddu Siida(Siidaは「ホーム」)という区画を設け、円錐型のテントなどを民族ごとに割り振っている。それぞれのテント内外ではライヴ、手工芸品の販売・製作ワークショップ、お茶のセレモニーなどを民族色豊かに披露している。
昨日はテントの一つでトゥヴァの女性による歌やホーメイ(喉歌)、ホムス(口琴)と二弦擦弦楽器のイギル(エギル)の演奏を聴いた。以前、ホーメイを歌うことは女性に禁じられていたが、最近は OK になり、Riddu Riđđu フェスには女性のみのグループ Tyva Kyzy (「トゥヴァの娘たち」) で出演している。トゥヴァの音楽は日本でもよく演奏されているので、これまで何回も聴いているが、会場に設営されたユルタ(テュルク系)のテント(モンゴルの「ゲル」(テント)の形状に似ている)内で聴くと雰囲気がいい。女性一人のソロ演奏だったが、口琴の演奏から始まり、口琴をしながらはっきりした歌を歌うという芸当を見せた。イギルは山羊の皮をボディーに共鳴用として使っているが、二弦を馬毛を張った弓で擦ると、素朴な音が響く。弦の少なさが逆に歌を際立たせるのは、世界中、古来からある民族楽器の特徴だ。

今夜はメイン・ステージでフィンランドのヨイク歌手 Ulla Pirttijärvi がバンド Soljuとともに登場する。Ulla はノルウェーのパーカッション・プレイヤー Terje Isungset (今年、4 回来日予定)と昨年のノーベル賞授賞式晩餐会に一緒に参加し歌っている。彼女はフィンランド側、ノルウェー国境近くの町 Angeli 出身だ。サーミは国境をまたいで皆 Riddu Riđđu フェスに集結する。

by invs
| 2018-07-14 17:10
| Real & True (除く公演感想)

