フィンランドのバンド Barlast、アルバム・タイトルについて |
タイトル(題)というものは往々にして二重、三重の意味を持たせることが多い。フィンランドのバンド Barlast (バーラスト)の最新アルバムのタイトル "Musik för Scener" についてもその例に漏れない。
このタイトルはスウェーデン語だ。「ムジーク・フォア・セーナー」と発音するのが最も近い。スウェーデン語はフィンランドの公用語だ。「スウェーデンのスウェーデン語」の方言にあたる(「フィンランドのスウェーデン」語話者は全人口の 5.2% といわれる)。フィンランドの島嶼部で使われれている他、ヘルシンキにも話者がいる。例えば、日本で有名なムーミンの作者 Tove Janson(トーヴェ・ヤンソン)はヘルシンキ生まれのスウェーデン語話者(スウェーデン系フィンランド人)だ。
Barlast のリーダーである Philip Holm(フィリップ・ホルム)はヘルシンキ出身でスウェーデン語を話す。彼にアルバム・タイトルの意味について尋ねた。以下、要約する。
まず、"Musik för Scener" の Musik は music だ。för は英語の for でポイントは Scener にある。これには二つの意味がある。一つは英語の stage で舞台、ステージ、もう一つは scene、シーンで映画の一(いち)シーンとか演劇の場景だ。この二つの言葉の言葉遊びになる。
コンサートをするとアルバムに収録されている音楽がステージで演奏される。それと同時に個々の楽曲は一シーン、一つの物語の一部、を表しているとも言える。実際、アルバムの曲 "Arrangement non-existent" は Nina-Maria Oförsagd (ニーナ・マリ―ア・オッフォッシェ)の短編映画で使われている。曲 "Roppongi Beat" は彼女の次の映画で使われる。[Nina-Maria とのコラボについて]
Barlast(バーラスト) 2023年日本公演 -フィンランドから登場 - 正統!? 異端 !? 区別することの誤りに気付かせる!現在進行形 - フォーク、ジャズ、インプロヴィゼーションを包含
"Arrangement non-existent" 映画のトレイラーをご覧いただきたい。
但し、残念ながらこのトレイラーにはアルバムの曲は入っていない。完全版の映画の方に入っている。


