2023年 06月 05日
Picidae 、ツアーを通じての公演感想 |
昨日の Picidae (ピッキデー)新潟公演は、満員の会場が集中して聴き入る素晴らしいコンサートだった。決して大きくはない Picidae の音だが、心に深く届くものを持っている。
哀愁に満ちていると言えばよいのか、どこか Tara の作る曲と歌は「いにしえのスコットランドの響き」を伝えているような気がする。彼女は母親がスコットランド系アメリカ人で一族はスコットランドの東海岸の島に住んでいたという。もっとも、曲の魅力はそれだけではない。長く伸びる裏声とそれに伴うトランペットの実に巧みなユニゾンないしハーモニーが全体をまとめて、ヨーロッパの伝統美を見せる。歌の合間に顔を覗かせるトランペットのジャズ的フレージングが、曲がスコットランド歌謡とはあきらかに一線を画していることを示している。Eirik がバックにあることの大きな強みを一番感じているのは、Tara に違いない。デュオの形をとっていることの良さが、さりげなく披露されている。
by invs
| 2023-06-05 09:44
| Picidae