2026年 04月 18日
ヘヴィ・ロック(後のヘヴィメタル)が台頭した要因 ---- 技術・音楽的背景・社会状況 |
一つ前の Blog 記事(4/17 記事)を書いて、その次が浮かんだ。
ヘヴィメタルに限らず新たな潮流が生まれて来るには複数の要因が絡んでいる。
ヘヴィ・ロック(後のヘヴィメタル、当時はヘヴィ・ロックという言葉はなくハードロックと言った。ここでは造語としてハードロックから更に一段とヘヴィになったものをこういう)が台頭したのは技術・音楽的背景・社会状況が重なったためだ。
音楽の機材面からみると、1960 年代後半には、エレキギターとアンプの性能が一気に上がった。たとえば、 ギターの Gibson や Fender の高出力ピックアップ、 Marshall の大音量アンプ(スタック方式)、ファズやディストーション(意図的な歪み)が出てきた。 これによって「音を歪ませる」、「持続させる(サステイン)」、「爆音で鳴らす」という、後のメタルの核心が実現できるようになった。実際、Black Sabbath の Tony Iommi (トニー・アイオミ)は指の怪我の影響もあって弦を緩め(ダウンチューニング)、重く暗い音を強調しているが、これはアップグレードされたアンプと歪みがあって初めて成立するサウンドだ。
ただし、それだけではない。 音楽的な流れとしてはそれ以前に Cream や Jimi Hendrix がすでに歪んだブルーズロックを展開していたり、The Kinks のように、初期からラフで歪んだリフを使う例もあった。「歪み」は 1968 年に突然現れたのではなく、徐々に強化されてきたわけだ。さらに重要なのが社会的背景で、 Black Sabbath の出身地であるバーミンガム近郊のアストン地区(Aston) は当時は重工業の街として知られ、暗く重い環境があった。Tony と、同じ街出身で Black Sabbath メンバーの Ozzy Osbourne の二人は彼らの不穏で重厚な音楽(ホラー的・不吉なテーマ)を街のその雰囲気に負っている。
by invs
| 2026-04-18 18:05
| 「その他」の重さ

