2026年 07月 05日
チェコのバンド Traband (トラバント)ー バンドの歩みを記録した年代記 |
Traband(トラバント)という Real & True が一番最初に取り組んだチェコのバンドがある。2004 年 3 月 1 - 6 日、東京渋谷で公演を行った。22 年前だ。そのバンドから 6/30、アルバムが発売された。バンド自体は既に解散している。
Traband はワールドミュージックの一つといえるかもしれないが、とてもチェコ的だと思った。
オーストリアのフェスティヴァルで初めて会ったグループだった。ライヴを聴いてその場で日本公演を決めた。
černej pasažér 2006 年
Traband の音楽 Facebook より
以下、musicserver.cz より。
musicserver.cz
掲載日:2026年7月1日 9:35 「ニュース」欄掲載
執筆:イジー・V・マティーセク(Jiří V. Matýsek)
しかし、これは一般的な意味での「ベスト盤」ではない。むしろ、1996年から2014年までの約20年間にわたるバンドの歩みを記録した「音楽による年代記」である。
収録曲は全21曲。初期の荒削りなサウンドから、後年の円熟した作品までをたどることができる。また、代表曲「Sáro!」のこれまで未発表だったバージョンも収録されている。
1995年、ヤルダ・スヴォボダ(Jarda Svoboda)が自作曲「Sáro!」をソングライティング・コンテスト「Porta」に応募した際、決勝で演奏するためのバックバンドが必要になった。そこで急ごしらえで集められたミュージシャンたちが、後にTrabandとなる。
今回の『Montáž 1996–2014』には、「Sáro!」以外にも未発表音源が収録されており、単なるヒット曲集ではなく、バンドの歴史をたどる資料として企画された作品となっている。
アルバム・タイトルの『Montáž(モンタージュ)』は、収録された音楽だけでなく、ジャケット・デザインにも由来している。
ジャケットはヤルダ・スヴォボダ自身がデザインし、チェコの伝説的な金属製組み立て玩具「Merkur(メルクール)」から着想を得たものだ。メンバーたちはメルクールの部品を組み合わせた人形として表現されており、CD版と2枚組LP版では、それぞれ異なるグラフィックが採用されている。

デビュー作『O čem mluví muži?(男たちは何を語るのか?)』以来、Trabandの音楽は、
荒々しいカントリー・パンク
キャバレー風の詩情
クレズマー音楽からの影響
ブラス・アンサンブルによる実験的な試み
そして後年の、ハーモニウムを中心に据えた落ち着いたサウンド
へと発展していった。
『Montáž 1996–2014』には、
「Vlaštovky(ツバメ)」
「O malém rytíři(小さな騎士について)」
「Černej pasažér(無賃乗客)」
といった代表曲だけでなく、バンドの歴史の中であまり知られていない作品も収録されている。
例えば、
「Milá(愛しい人)」は、ヴァーツラフ・コウベク(Václav Koubek)との共演時代に生まれた曲。
「Druhý břeh(向こう岸)」は、『Ztracený ve světě – A Tribute to Oldřich Janota(世界で迷子 ― オルジフ・ヤノタ・トリビュート)』のために録音された作品である。
このアルバムは、年代順に過去を振り返る構成ではなく、Trabandの歩みを特徴づける四つの重要な時代を、聴き手自身がたどることのできるよう編集されている。
したがって、この新しいコンピレーションは単なるノスタルジーでも、過去をよみがえらせようとする試みでもない。
むしろ、Trabandというバンドが20年間にわたって歩んできた、他に類を見ない音楽的な旅路をあらためて示すものであり、だからこそ彼らの楽曲は今なお新しい世代のリスナーを惹きつけ続けていることを物語っている。
ヤルダ・スヴォボダは、このコンピレーションについて次のように語っている。
「これはベスト盤ではない。もちろん有名な曲も入っているが、それだけを集めたわけではない。Trabandというバンドがどのように変化していったのか、その物語を伝えたかった。」
アルバムは初期作品から順に並べたものではなく、それぞれの時代を象徴する曲を組み合わせ、一つの「物語」として聴けるように編集されている。
例えば、
初期の荒々しく勢いのあるサウンド
ブラスを取り入れた時代
より内省的で静かな作品へ移行した時代
といった変遷が自然に感じられる構成になっている。
また、この作品にはこれまで未発表だった録音も含まれており、長年のファンにとっても新しい発見がある内容となっている。
『Montáž 1996–2014』は、Trabandというバンドの歴史を振り返るための作品であるだけではない。
それは、20年間にわたり常に姿を変えながらも独自の音楽を追求し続けたグループの歩みを記録した「年代記」であり、その軌跡を新たな世代のリスナーにも伝える役割を果たすアルバムなのである。
by invs
| 2026-07-05 08:54
| Traband





