2007年 12月 25日
チュニジア・レストランでクリスマス・イヴに John Lennon の "Imagine" をアラブ語とフランス語で聞く |
ヨーロッパのミュージシャンはクリスマス前にはツアーやリハーサルなどそれなりに動きがあったが、クリスマスに入るとやはり静かになった。一部を除き、彼らはキリスト教の熱心な信者ではないが、長いこと文化の根底にあるキリスト教とその習慣からはたとえ表面的ではあっても、また本人が否定していても、かなりの程度影響を受けている。音楽が教会と一緒に育ったというと誤解を招きそうだが、キリスト教がなければ今の欧米の音楽はそうとう違うものになっていたであろう。
翻って、日本ではキリスト教の影響が最も出やすいクリスマス・シーズンにおいて、商魂たくましい面々に巧みに骨抜きにされているのを見れば、それがどの程度の深さで文化の中に浸透しているかわかろうというものだ。音楽のバックボーンにアニミズムも含めて宗教がないのは幸いなのか、或いは致命傷なのか。
昨晩遅く、近くのチュニジア・レストランに寄った。店内のテープ・ラジカセ(!)から知っている曲が聞こえてきた。クリスマス・イヴに、イスラム教に従い酒を一切出さないレストランで、 世界平和を歌う John Lennon の "Imagine" がアラブ語とフランス語のミックスの歌詞で流れるのを聞くと、音楽が世界に平和をもたらすというのは決して誇張でも何でもないことが気分としてはよくわかるのだ。
"Imagine" は「宗教のない世界」を想像せよという。アイルランド系イギリス人として生まれたLennon がヨーロッパ的といっていい音階・フレーズで、日本人として生まれたオノ・ヨーコにインスパイアされた歌詞として歌う。
宗教とともに育った音楽が遂には宗教を排す。解は一つではないのであろう。
翻って、日本ではキリスト教の影響が最も出やすいクリスマス・シーズンにおいて、商魂たくましい面々に巧みに骨抜きにされているのを見れば、それがどの程度の深さで文化の中に浸透しているかわかろうというものだ。音楽のバックボーンにアニミズムも含めて宗教がないのは幸いなのか、或いは致命傷なのか。
昨晩遅く、近くのチュニジア・レストランに寄った。店内のテープ・ラジカセ(!)から知っている曲が聞こえてきた。クリスマス・イヴに、イスラム教に従い酒を一切出さないレストランで、 世界平和を歌う John Lennon の "Imagine" がアラブ語とフランス語のミックスの歌詞で流れるのを聞くと、音楽が世界に平和をもたらすというのは決して誇張でも何でもないことが気分としてはよくわかるのだ。
"Imagine" は「宗教のない世界」を想像せよという。アイルランド系イギリス人として生まれたLennon がヨーロッパ的といっていい音階・フレーズで、日本人として生まれたオノ・ヨーコにインスパイアされた歌詞として歌う。
宗教とともに育った音楽が遂には宗教を排す。解は一つではないのであろう。
by invs
| 2007-12-25 10:09