2008年 06月 22日
Picidae (ピッキデー) 6/21 公演 |
昨夜、Picidae (ピッキデー)の 公演が Pit Inn で行われた。
オープニングの森稚重子による、琴のインプロヴィゼーションが披露されたあと、Tara とEirik の二人が登場した。ステージ向かって右手にTara、左手にEirik がポジションをとる。二人とも椅子に座っての演奏だ。
Picidaeの中心はTara の歌だ。ケルト(スコットランド)系の雰囲気、或いは場合によっては60-70年代のフォーク系の色彩を帯びているが、オリジナル曲ならではのTara独自のフレーズや高音部への移行の際現われる裏声が、Picidaeがただ者ではないことを示している。北欧の静けさと繊細さが全体のトーンとして曲調の底辺を構成している中で、親しみやすい歌が聴くものを自然にPicidae の世界へ誘うのだ。
Eirikのトランペットは決してでしゃばらず、時にはTaraの歌と判別がつかないぎりぎりの線まで抑制されている。特にヴォーカルとのユニゾンやハーモニーはPicidae ならではのものだ。トランペットはマイクで音が拾われた後、幾つかのエフェクトがかけられているが、Eirikは左手でかなり緻密にかつ頻繁にエフェクトの調整を行っている。Taraのヴォーカルの素晴らしさが際立つよう実に注意深い配慮をしている。リード楽器としてのトランペットを想像していると全く裏切られるだろう。トランペットのこういう使い方というのはヨーロッパ系ジャズ・ミュージシャンでは応用が効く人が多いが、Eirikほど徹底してヴォーカルを意識しているプレイヤーは見たことがなかった。トランペットの音量をコントロールするのは大変だと思う。
公演は二部構成で行われた。それぞれ10曲程度で、最後にアンコール、そして彼らも予想していなかった二度目のアンコールがあった。すでに楽屋で着替えていたEirikが普段着で登場したのはご愛嬌だった。二種類の琴(縦型と横型)をつまびきながら静かに、しかし、しっかりと歌うTaraの声が最後まで印象的だった。
写真:前沢春美
オープニングの森稚重子による、琴のインプロヴィゼーションが披露されたあと、Tara とEirik の二人が登場した。ステージ向かって右手にTara、左手にEirik がポジションをとる。二人とも椅子に座っての演奏だ。

Eirikのトランペットは決してでしゃばらず、時にはTaraの歌と判別がつかないぎりぎりの線まで抑制されている。特にヴォーカルとのユニゾンやハーモニーはPicidae ならではのものだ。トランペットはマイクで音が拾われた後、幾つかのエフェクトがかけられているが、Eirikは左手でかなり緻密にかつ頻繁にエフェクトの調整を行っている。Taraのヴォーカルの素晴らしさが際立つよう実に注意深い配慮をしている。リード楽器としてのトランペットを想像していると全く裏切られるだろう。トランペットのこういう使い方というのはヨーロッパ系ジャズ・ミュージシャンでは応用が効く人が多いが、Eirikほど徹底してヴォーカルを意識しているプレイヤーは見たことがなかった。トランペットの音量をコントロールするのは大変だと思う。
公演は二部構成で行われた。それぞれ10曲程度で、最後にアンコール、そして彼らも予想していなかった二度目のアンコールがあった。すでに楽屋で着替えていたEirikが普段着で登場したのはご愛嬌だった。二種類の琴(縦型と横型)をつまびきながら静かに、しかし、しっかりと歌うTaraの声が最後まで印象的だった。
写真:前沢春美
by invs
| 2008-06-22 08:35
| Picidae