2008年 07月 02日
Van der Graaf Generator - 6/30 公演 Astro Hall |
Van der Graaf Generator の日本最終公演が 6/30 原宿の Astro Hallで行われた。会場が前日までの会場と比べて小さくなったこともあり、ごく至近距離から演奏を見ることができた。Astro Hall は非常に音のいいPAシステムをもっていて、バンドに同行しているエンジニアも満足していた。
この日は、会場が変わったことによりバンドの「慣れ」がなく、多少不安定な演奏が見られたが、Trisector収録の新曲についてはむしろより充実したという印象を持った。すべてのバンドに言えることだが、新曲は多くの公演をこなすことにより、日を追ってブラッシュアップされ、「いい曲」になっていく。つまりライヴの数が決定的に大事だ。日本公演では当日まで3公演が行われ、6/30は4回目になる。CD(或いは昔ではLP)のみを聴いていると、あたかも曲がレコーディング時までにすべて完成されているかのように誤解しやすいが、実は曲は永遠に完成されない。特に音楽について真剣に取り組んでいるバンドほどそうだ。演奏するたびによりよい曲にしていこうと思う。少しづつの積み重ねが、結局「いい曲」を作っていく。過去の曲の、後の時点での演奏の完成度が高いのはそのためだ。
今回、全公演をご覧になった方は、新曲が「できてくる」過程をつぶさに目撃することができた。6/30 公演はVdGGにとっては多分新曲の一つの発展ステージとして理解されていると思う。バンドにとってはCD/LPはあくまでその時点での到達点であって、そこで終わりではない。6/30公演での新曲がかなりの程度「良くなって」きたのを見て、やはりVdGGが真剣に音楽と向き合っているという証明を得た。実際、各公演終了後での楽屋では、演奏された曲についてメンバー間でかなり緻密な検証なり、お互いの演奏内容についての評価や意見交換が行われていた。「ああ終わった。よかったな。」という雰囲気は全くない。プロ・ミュージシャンの真価がはっきるするのはこういうときだ。
6/30公演終了後にはファンの方との交歓会が行われた。といっても会場のルールがあり、閉場時間が決まっている中での催しだ。ファンの方お一人あたりの時間をできるだけ短くしていただいてサインや写真撮影をお願いしたのは大変申し訳なく思っているが、当日参加された方全員にVdGGメンバーと直接会っていただくことができた。これも参加された皆さんのご理解とご協力の賜物だ。この場を借りて御礼申し上げる。Peter はじめVdGGメンバー、そしてエンジニアも日本のファンの礼儀正しさと、熱心さに大いに感謝していた。日本以外の国ではまずこの手の催しは不可能だ。
来日した3名のエンジニア、Ed、Carl、Will は皆2005年からVdGGのクルーとして全ツアーに参加している。彼らのバックアップなくしてVdGG公演は実現しない。Peter もこのことをReal & True のインタヴューで強調していた(インタヴューは「来日公演記念写真集」に含まれている)。
日本での四公演、VdGGメンバーとスタッフ全員、非常に満足して帰っていった。また遠くない時期にもう一度日本で公演をしたいと言って。
写真:前沢春美
この日は、会場が変わったことによりバンドの「慣れ」がなく、多少不安定な演奏が見られたが、Trisector収録の新曲についてはむしろより充実したという印象を持った。すべてのバンドに言えることだが、新曲は多くの公演をこなすことにより、日を追ってブラッシュアップされ、「いい曲」になっていく。つまりライヴの数が決定的に大事だ。日本公演では当日まで3公演が行われ、6/30は4回目になる。CD(或いは昔ではLP)のみを聴いていると、あたかも曲がレコーディング時までにすべて完成されているかのように誤解しやすいが、実は曲は永遠に完成されない。特に音楽について真剣に取り組んでいるバンドほどそうだ。演奏するたびによりよい曲にしていこうと思う。少しづつの積み重ねが、結局「いい曲」を作っていく。過去の曲の、後の時点での演奏の完成度が高いのはそのためだ。


来日した3名のエンジニア、Ed、Carl、Will は皆2005年からVdGGのクルーとして全ツアーに参加している。彼らのバックアップなくしてVdGG公演は実現しない。Peter もこのことをReal & True のインタヴューで強調していた(インタヴューは「来日公演記念写真集」に含まれている)。

写真:前沢春美
by invs
| 2008-07-02 10:13
| Van der Graaf G.

